北星学園とライラック

今日では札幌市のシンボルにもなったライラックですが、実は北星学園の創設者サラ・C・スミスが1890年に故郷であるアメリカから携えてきた苗木がその始まりとされています。
残念ながら、母樹は北海道大学北方生物圏フィールド科学センター耕地圏ステーション植物園 に受け継がれてしまいましたが、1994年にその一部を再び北星学園女子中学高等学校(札幌市中央区南4条校地) に分譲移植して「校花」として、大切に保存されています。
1959年に札幌市では「ライラックまつり」 が始まり、翌年の1960年に、市民投票によって、ライラックは「札幌の木」 に選ばれました。
これほどライラックが市民の皆様に愛されていることは、本学園にとっても大変名誉なことであり、深い縁を象徴するものです。例年の「ライラックまつり」では北星学園女子中学高等学校の生徒たちが、オープニングセレモニーで市民に苗木を配ります。




「異国に咲き、思いをつむぐ輝きの花」

異国、北海道で花開いた時から130年、ライラックはいつも北星学園と共にあり、学生・生徒たちを見守り続けてきました。その淡く美しい色合いと、輝きに満ちたその姿は創立者サラ・C・スミスの思いを象徴するように純真で、多くの人々を魅了しています。
私たち北星学園は、学園で学ぶ皆さんの豊かな知識と知恵がこのライラックのように、深く大地に根付き、美しい花を咲かせて、社会に貢献することを心から願い、同時に、この大地に根付いた学園として末永く愛されることを目指しています。
そしてここにライラックが現代に生きる私たちへのメッセージとして、今もなお、色あせることなく、受け継がれているのです。



ライラック(Lilac,学名Syringa vulgaris)

モクセイ科ハシドイの落葉樹。
ライラックの呼称は英語の仮名転写に由来し、他にフランス語由来のリラ(lilas)でも呼ばれる。
和名はムラサキハシドイ(紫丁香花)

<特徴> ヨーロッパ原産。春(日本では4-5月)に紫・白色などの花を咲かせ、香りがよく香水の原料ともされる。
花言葉は友情・青春の思い出・純潔・初恋・大切な友達など。